なぜワイドナショーの松本人志のコメントにがっかりしてしまうのか

最近のフジテレビ『ワイドナショー』を見ていると、松本人志のコメントにがっかりしてしまうことが多くなった。

とりわけ政治などのお堅い問題に対しては、番組の顔たる人物のコメントとしてはちょっと驚き呆れてしまうものもある。

でも、コメンテーターではなくて芸人なんだから別にいいじゃんという気持ちもある。

というわけで今回はなぜワイドナショーの松本のコメントにがっかりしてしまうのか考えてみようと思う。

 

好きだから

簡単な話で、松本人志が好きだからだ。僕はダウンタウンの笑いを見て育った。というより、テレビ番組ではいつもダウンタウンが一番面白かった。だから見ていた。信者というほどじゃないと思う。見ていない番組も多い。

ただ、惰性でテレビをつけていた時代、チャンネルは必ずダウンタウンの番組で止まった。ダウンタウンが関わっているものはなんだって面白い。切り口が変わっても必ず笑いがあった。

そんな風に見ていると、番組制作にも関わっている松本人志に対してはとりわけ期待が大きくなる。その番組の一つが『ワイドナショー』だ。

ここではコメンテーターとして出る松本に笑いを期待する。好きだからこそハードルが上がっている。

そんな中で、たまに笑いのない真剣なコメントもある。茶化せないニュースもあるからだ。そんな時に内容が伴っていいないからちょっとがっかりしてしまうことがあるのだ。

 

日曜10時だから

番組の時間帯も問題があると思う。印象の問題だ。日曜10時といえば子供が見るアニメやヒーロー物なんかが終わってひと段落する時間帯である。子供からご老人までどんな世代にも開かられた時間だ。したがってガッツリとした笑いをやる時間でもない。

そこへきてニュースを扱う番組なら、一定の説得力は必要だと思う。時事ネタを笑いにして、政治ネタには極端な意見を言う(というか言ってしまう)、というのがバランス的に合わない気がするのだ。

極端な発言をする人を番組の顔にしてもいいけど、それならば同時にそれをたしなめる人も必要だと思う。

深夜時代の『ワイドナショー』なら今と同じようなコメントをしていたとしても気にならないかもしれないなと思った。

 

50代大御所だから

今や松本人志は50代の大御所芸人である。プレイヤーであることよりも監督である立場の方が徐々に増えてきている。IPPONグランプリ、ドキュメンタルなどなど。

いつの時代も番組の企画など笑いのパッケージを作ってきた人だとは思うけど、印象としてもうプレイヤーじゃないのだなと感じることが徐々に増えてきている。いろんな場面で監督という立場になり、大御所になってきた。

そうすると松本人志の発言の影響力が計り知れなくなってくる。でいてワイドショーをやっているものだからご意見番としての存在価値の方も大きくなる。

30代でラジオの『放送室』で「アメリカ腹たつわー」と言っている分には怒りが笑いになっていて、「芸人が何言ってんだよ」というバランスで笑えたけど、それがいま50代で大御所ご意見番になった時には笑いにならない。

 

空気を読む笑いだから

これは大御所というのが関係している。大御所も大御所だけど、松本はいわゆる俳優界の大御所とか、歌謡界の大御所とかではなく、テレビ界の大御所なのだ。その影響力はかなりのものだ。

というわけで松本の意見に「それは間違っていますよ」と突っ込める存在がテレビの世界にはほとんどいない。

とはいえ、松本は専門家が来てコメントしている場合だときちんと人の話を聞く姿勢を持っている。人の話を聞かない困ったおっさんではない。なので、松本のコメントが見当違いだったとしても、訂正する役やたしなめる役がいればいいのだ。

でも司会の東野も、他のタレントのコメンテーターもそれができない。つまり、周りが過剰に空気を読んでいるという問題があるのだ。周りが過剰に松本に気を使いすぎなところがあるのだ。(ニュースを笑いに持っていった場合は東野も突っ込めるが、笑いなしの真剣な松本のコメントには突っ込めない)

お笑い関しても松本は「自分の発言に後輩だから無理に笑ってくれているのか疑ってしまったりする」と言っていたことがあったが、そういうことが頻繁に起こり始めているのだ。歳を重ねたり権力を得て立場が強くなる以上はつきまとう問題でもある。

なので空気を読む笑いになってしまっているのは周りの問題でもあるのだ。

で、空気を読む結果、番組では皆が松本の意見に同調するばかりなので、松本のコメントが間違っていてもそのままだ。このままでは裸の王様状態になってしまう。

松本の突飛な意見をたたき台に皆が討論すると形もできるはずなのに。

 

バラエティでもなくワイドショーでもない

色々考えて見た結果、問題は、『ワイドナショー』という番組が、バラエティ番組でもなくワイドショー番組でもないという微妙な立ち位置にある番組だからだと思った。

ワイドショー寄りだとは思うけどそれにしては出演者がタレントばかりで極端な意見しかない。バラエティにしてはワイドショーや報道番組と同じ真剣に議論しなければならないような問題も取り扱う。

ワイドナショー』は芸人がニュースを切る!が売りだと思うけど芸人だからこそ、話題には向き不向きががある。

でも松本はこの番組では芸人の顔ばかりじゃなく、笑いのない真剣なコメントもする。それは扱う問題が真面目なものだからだ。

 

また深夜ラジオなんかを始めて、そこで発言してくれれば、見え方も変わるので同じようなコメントをしていたとしても、別にがっかりしたりしないんじゃないだろうか。『放送室』が懐かしい。

 

 

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