ギターの弾き語りで月10万円を稼ぎ出す小学生。前田裕二 『人生の勝算』

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SHOWROOMというウェブ上のライブ配信サービスを運営している前田裕二の『人生の勝算』という本を読んだ。

 

ギターの弾き語りで月10万円稼ぎ出す小学生

僕はこの人がどんな人なのか全く知らなかったのだけど、「若い頃に音楽活動をしていた起業家」ということで興味を持った。

この人の人生はプロローグから壮絶だった。物心ついた時から父親はおらず、8歳の母親が亡くなり、10歳離れた兄と暮らす。

グレた時期もあったようだが、小学6年生の時に親戚のお兄ちゃんにもらったアコースティックギターでお金を稼ぎ出す決意をする。親なし兄と二人だけ、お金を稼ぐ必要があったのだ。

けれども前田氏は小学生、どこも雇ってくれるはずもないので、路上でギターの弾き語りをしてその対価に投げ銭をもらうことにしたのだ。

最初は全然稼げなかったようだが、ただがむしゃらに続けるのではなく、手を替え品を替えあらゆる工夫をしていったらしい。これがすごい。12歳の小学校6年生とは到底思えない客観視ができている。

曲を変え場所を変えコミュニケーションを変え、様々な手法でお金を稼ぐことを覚えていく。

ほとんどの路上ミュージシャンは、ただ歌いたい、もしくは自分の歌を聴いてほしい、その延長で少しでも気に入ったならば立ち止まってほしい、程度の気概でやっているのに対し、12歳の前田氏の目的は最初から「お金」。これが明確にあったので柔軟やり方を変えていき、最も稼げる方法を編み出す。

1ヶ月目の収入が500円だったのに対し半年後には10万円も稼ぐことになる。10万円を弾き語りで稼ぎ出す小学生だ。すごすぎる。

 

『人生の勝算』の中身

この本は『人生の勝算』というタイトルの通り、前田裕二の人生の勝算が書かれている。つまり前田氏の宣言のようなものなのだ。

ビジネス書によくあるようなハウツーではなくて、前田裕二のこれまでの人生が書かれている。まだ30歳の著者だけど、早くも自伝のような本である。

というわけでその話はほとんどが彼が運営する事業「SHOWROOM」の話題になっていく。この辺に興味がなければあまり読む必要はないかもしれない。

ただ、僕は興味はなかったけど、とても面白く読めた。「今後世界はこうなっていく」という明確なビジョンのもと、自分の事業に勝算を持ってそこへ寝ないで努力をつぎ込んでいく前田氏の人生はとても魅力的だった。

 

もう本当に使い古された言葉だとは思うけど、ビジネス書とかの結論はいつも同じで、「誰よりも努力すること、そしてその努力の方向を間違えないこと」が大切なのだ。この本でもそんなメッッセージがあった。

「SHOWROOM」立ち上げ当初は人の3倍の人生を送ったと前田氏はいう。本当に寝ずに努力をしていた。その根幹には幼くして人の死に立ち会った彼の人生観が現れている。時間は有限、いつ死ぬかわからない。だからこそ頑張るのだ。