ロシアW杯出場決定!積極的なディフェンスのチームに生まれ変わった日本。一方オーストラリアはショートパスをつなぐ。

サウジアラビアUAEに負けたことで、日本のロシアワールドカップ出場は大きく近づいた。昨日8月31日、負けても割と大丈夫な戦いをいつも通り「絶対に負けられない戦い」と連呼され挑んだホームでのオーストラリア戦、日本は2-0で勝利し、ロシアワールドカップ行きを決めた。

 

驚きのスタメン

招集メンバー23名にはいつもとそれほど変わらなかった。けれどもスターティングメンバーはこれまでに見たことのない日本代表だった。

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(76’乾→原口、86’大迫→岡崎、89’浅野→久保)

本田も香川もいない。合宿で見極めて、コンディションの良さを重視したのだろう、大胆なスタメンだ。

そして中盤にボール奪取能力に優れる山口と井手口を配置。この2人が併用されるとは驚きだ。この試合はこの2人の出足の良さが選手全員に浸透している感じで、どの選手もディフェンス意識が素晴らしかった。

 

積極的なディフェンスのチーム

前回の気温40度を超えるアウェー戦から一転、埼玉スタジアムは気温22度湿度63%の好条件。試合開始直後から積極的なディフェンス意識を持っていた選手たちの集中は最後まで途切れなかった。

オーストラリアに66パーセントのボールポゼッション率を許したが、基本的には日本の思惑通りにゲームは進んだ。オーストラリアはなかなか縦パスを入れられず、ゴールに迫る回数は少なかった。

これは数字にも表れている。日本のパス本数が305本に対しオージーは627本、にもかかわらず日本のシュートは18本でオージーは5本のみだ。

例えばバルセロナならこんな数字でもシュート5本のうち3本を決めて勝つこともあるが、オージーはそういうプランではないだろう。日本が試合巧者で完全にオーストラリアにボールを持たせているだけの状況を作った。

これは中盤の2人を筆頭とするボールに詰めるスピードがあってこそだった。

 

オーストラリアの自滅にも見えなくもない

数字でも試合内容でも日本の完勝という印象だが、オーストラリアのプランの失敗というふうにも取れると思う。

オーストラリアはパスを繋ぎすぎて形を作ることを意識しすぎていた。そのプラン自体は間違いはないのだが、選手たちの実力と見合っているのかは疑問だ。ラストパスやその前のパスの精度が低くゴールに迫る回数が少なかった。

これが欧州レベルの繋ぐサッカーであったらもっと怖いが、まだオーストラリアはそのレベルにはない。それに欧州レベルでも日本は繋ぐサッカー相手の方が相性が良かったりする。フィジカルでこられるサッカーの方がすこぶる苦手なのだ。

日本代表はオーストラリアに縦に一発でフィジカルで持って行かれたら簡単にやられるというイメージがある。だからこそ日本は昔からオーストラリアが苦手なのだ。

けれどもオーストラリアは縦ポンサッカーをしてこなかった。後半にケーヒルを入れても、ショートパスをつなぐスタイルは変えなかった。確固たる信念のもと、つなぐサッカーを目指しているのだろう。

日本の勝因はこのオーストラリアのスタイル変更もあったと思う。

 

オーストラリアと日本の今後

オーストラリアはワールドカップに出場できなかった場合、ショートパスのスタイルは変えないのだろうか。この試合を見た限りでは変えないような気がした。

で、それは日本が失ったものでもある。ショートパスのスタイルは日本のサッカーでもあったはずだ。上手く入っていなかったけど、僕はオーストラリアが目指しているサッカーの方が日本らしいと思ったし多分好きだ。

オーストラリアがこのスタイルを貫くとすると、長期的には日本代表はお株を奪われることになる。これは結構悲惨なことになりやしないだろうか。

この試合はハリルホジッチの采配ズバリ的中完勝だったけど、チーム全体のスタイルとしてはこれまでになかったものだ。スタイルがコロコロ変わる日本はこれでいいのだろうか。

 

現実的には本戦でもこの試合と同じように、この守備意識で相手にボールをもたせるサッカーの方がいいと思う。ロシアは寒いから動けると思うし。でもなあ。

メンバーにビッグネームは増えたけど、結局7年前の南アフリカワールドカップで本戦で急に本田ワントップの堅守速攻にスタイル転換した岡田ジャパンの時と何も変わらない。