イライラしていても暴言を吐くくらいなら我慢したほうがいい。結局嫌な気持ちになるから

世の中で腹が立つことは多い。その中には自分が働きかけて解決できるものと、自分にはどうにもならないことと2種類がある。そして圧倒的に後者が多い。

腹を立てたところでどうにもならないことは考えないほうがいい。例えば車の渋滞がそうだ。自分の力ではどうにもならない。車が進まない現実は変わらない。

腹を立ててイライラしてもいいことがない。渋滞だって何分か後には抜けるのだ。だからイライラするだけ損なのだ。

 

あるとき、現場に向かう道の途中で渋滞にはまった。僕は助手席に乗り、運転してたのはその日の現場担当者で会社の偉いおっさんだ。

片側1車線の主要道路で警察官が迂回路に車を誘導していた。主要道路の先には事故車などは見えなくて見通しが良く、なぜ迂回させるのか理解できなかった。

けれども道の真ん中で、左の脇道に入るようにと赤く光る棒を持った警察官が誘導していた。次々と路地に入って行く車。しかしその先は迂回できなかった。誘導員もいなくて道がわからない。結局どこぞの駐車場に入ってUターンして元の道へ戻って行く車たち。僕らも「なんだよ、迂回できねーじゃん」と言いながら前の車についていった。

迂回させられた道をそのまま戻っていると、前の方の車はどうやら元の道へ通過しているようだった。

それを見たおっさんは「なんだよ!いけるんじゃん!」と怒鳴った。「?」マークでずっと運転していたおっさんの「?」が一瞬で怒りに変わった瞬間だ。

元の道へ曲がるときに、なかなかスムーズには流れていなかった。それぞれの車が行けるのかいけないのか誘導している警察官に毎度確認しているのだろう。前の車が行ってるんだから行けるはずだけど。その確認の一瞬のスタートストップが、もう次の渋滞を生んでいる。

そんなことを思っていたら、「これは一言言わないと気が済まない」といつのまにかおっさんの怒りがMAXになっていた。

曲がり角に来ると両方の窓全開にし助手席の僕を挟んで左の警察官に「バカ!迂回できねーじゃねーか!!」と怒鳴った。

そして道の向こう側にいる、最初に僕らを迂回させた警察官にもかなりの悪態をついていた。その間、車は止まる。5秒程度の出来事だけれど、また新たな渋滞を生むだろう。

その後、おっさんの運転は荒い。気が治らないようで、何事かブツブツ言っている。嫌な言葉を聞き、イライラしている人間の隣にいる僕は本当に嫌な気持ちになった。暴言を吐いたおっさんもイライラが持続しているわけだから嫌な気分になっているだろう。

 

不可解な渋滞で腹が立つのはわかる。100%同意だ。けれどもちょっと想像力を働かせれば回避できる「嫌な気持ち」のはずだ。

そもそも誘導している警察官に暴言を吐くのがおかしい。小雨の中、最前線で誘導している警察官なんて末端だ。上の指示通りに動いている人間だろう。問題は誘導している警官にあるのではなくて、その上にあるのだ。事故を把握し誘導する仕組みを作れなかった指示系統の人間の問題なのだ。

末端は上の指示で動かされているだけだと、自分も会社を動かしている側の人間だからわかってもいいはずなのに。

んで、もっと言うとこの渋滞は事故を起こした人間の責任だ。そこまで行くと事故の原因とかなんやかんやわからないからもうしょうがないことになる。そうすると怒りなんて消えて行く。想像力を働かせれば怒りなんて消えて行くのだ。

 

さらに、車を止めて暴言を吐く必要はない。その5秒をみんながやっているから渋滞は起こるのだ。みんながちょっと権利を主張したがる我の強さを持っているせいで、また2次災害としての渋滞が生まれているのだ。

事故渋滞なんて通過するときにどんな事故なのか野次馬で見たい車がスピードを落とすので、さらに生まれやすくなっているものだ。そういうことを考えて欲しい。

 

暴言を吐かれた末端の警察官はどう思っただろう。上司の不可解な指示のもと行なっていた作業で客から文句を言われるという最悪の出来事だったのではないだろうか。彼も腹が立っただろう。「なんで俺が言われなきゃならないんだ」と。こうして、怒りの連鎖が始まってしまう。嫌な世の中になる。

まあ警官の気持ちは僕の想像だけれども、おっさんの暴言が新たなる渋滞と僕の嫌な気持ちを生んだのは確かだ。

事故なんて本当に嫌な出来事だ。だからこそ被害は最小限に抑えたい。事故の被害にあった人、事故を起こした人、急に呼ばれる行政機関、渋滞に捕まる人。嫌なことばっかりだ。だからこそ、皆が冷静に想像力を発揮させて、これ以上は嫌なことが起こらないようにスムーズに大人な対処をしたい。

そんな中、想像力のない「一言言いたい」なんていう我の強い人がいて、そんな人が世の中の嫌な気持ちを増幅させている。

 

 

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