【web漫画】『おっさんのゥチのアンパンマン』というアンパンマンのアナザーストーリーが面白い【二次創作】

web漫画の『おっさんのゥチのアンパンマン』がいつの間に完結していた。

これはアンパンマンの二次創作である。子供向けアニメの王道であるやなせたかし原作の『アンパンマン』にバイオレンスとサスペンスを持ち込み、大人も楽しめる漫画に仕上がっている。

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なにやらふざけたタイトルではあるが、それが2ちゃんねる文化的というかネットならではのゆるさがあっていい。当然無料だし、手軽に読める。

僕はいつだったか、2ちゃんまとめで知ったウェブ漫画だ。これが今年1月に完結していたようで、改めて一気読みしたので、ここで紹介したい。

 

雑、だがそれがいい

この漫画は学校の授業中にプリントの裏に暇つぶしで描いたような漫画である。「なんでそんなことがわかるんだ」というツッコミが飛んできそうだが、最初のコマからこれが丸わかりなんである。紙にはシワもあるし、なんせ文字が透けて見えている。

最初の2コマ↓

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https://mangahack.com/issue/show/9157

『おっさんのゥチのアンパンマン』はこのプリント裏に書いた絵を写真に撮って順番に見せるという方法で漫画の体をなしている。

普通に本屋で漫画を買ってきて本を開いてこれが出てきたら「ふざけんな金返せ」と思ってしまうだろうが、ネットで暇つぶしをしているときにたまたま読むと、この手作り感がなぜか魅力的に映る。肩の力が抜けている感じで、不思議と読ませるのだ。まさに落書きの手作り感に親近感を覚えるからだろうか。

 

アンパンマンバイキンマン、みんなダンディ

本家アンパンマンは3頭身くらいのキャラクターだ。そう。本家は”キャラクター”である。『おっさんのゥチのアンパンマン』は8頭身で、どこか”人物”という感じがある。スーツに身を包み、会話も大人でダンディでかっこいいんである。

体はダンディでも顔はオリジナルをほとんど変えずに描いているというところがポイントだ。

アニメのアンパンマンはキャラクター的だから表情の幅はそれほどないと思う。明るく笑っているイメージしかない。そんなイメージの顔が、この漫画では様々な表情を浮かべる。このギャップが魅力的なのだ。

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https://mangahack.com/issue/show/15963

このダンディなアンパンマンバイキンマンが本気のバトルを繰り広げる。迫力のある戦闘や騙し合い、卑怯な戦い方など盛り沢山だ。どんどん引き込まれてしまう。

さらに、ここぞというところには描いた絵を写真で撮るという手法だからこそできる表現を使っている。わざと影で暗くするなど、すごいアイディアだ。とても効果的。このような小技が光っている。

 

ちょっと深い話

あとがきにあるが、このアンパンマンのアナザーストーリーは、思いつきで始めたら思いのほか受けたので無理やり続けたものらしい。作者が最初からストーリー展開を考えていたものではないらしいのだ。

とはいえ最後までよくまとまっていると思う。ただアンパンマンを人間にしてバトルものをやったという一つの切り口だけで突っ走っている感じではないのだ。アンパンマンが生まれた過去まで話を掘り下げ、悪と正義の間で揺れる様や複雑な感情なども描いている。ちょっと深い、考えさせられるストーリー展開がある。

さらに、展開が目まぐるしくてテンポがすごい。「この先一体どうなるんだ!」という期待を常に孕んでいる。このおかげで最後まで熱を失わずに読めるのだ。

 

おわり

『おっさんのゥチのアンパンマン』には、なんと原作者のやなせたかし氏も出ている。物語の重要人物として出てくるのだが、メタ的視点があって面白い。

そもそも二次創作というのは結構グレーなところもあると思うのだけど、こういうネット文化はいつまでも残っていってほしいなあと思う。

本当に面白かった。それほど時間もかからずにすぐ読めるのでオススメです。

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