【リーガエスパニョーラ2016/17シーズンまとめ】2位に甘んじたバルセロナの総括

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リーガエスパニョーラの2016/17シーズンが終わった。僕はリーガに限ってはバルセロナの試合を全試合見ている。思えばいろんなことがあったシーズンである。幸先よくスーペルコパで優勝して開幕戦は大勝した。みんな調子が良さそうだった。

しかしクラウディオ・ブラボが去り、アウベスが去り、近年稀に見る補強の数だったものの、即戦力は結果的にセンターバックのウムティティだけ。スタートダッシュに成功したものの、徐々に疲弊していったシーズンだった。

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こんな記事を読んだ。

sp.plus-blog.sportsnavi.com

マドリード寄りのスペインのスポーツ紙がバルセロナの優勝できなかった原因を分析。なかなか面白い試みである。

10個の原因を上げているが、関連した問題が多い。10個上げたのは語呂がいいからだろう。ここではこれを受けて僕が考えるバルセロナが優勝できなかった原因を書いてみたい。

 

問題はつながっている

マルカで挙げられている「選手の獲得・放出の失敗」「控え選手の奮起不足」「右サイドバックの補強の失敗」「失われた中盤」はどれも当てはまると思う。それでいてこの問題はつながっている。

まとめて言ってしまえば、バルセロナの下部組織出身者(カンテラーノ)不足が原因であり、このためバルサ哲学が薄らいでしまったことに問題があったと思う。

 

イニエスタが怪我がちなシーズン

近年稀に見る大量補強、大量放出をしたバルサだったが、結果的にこれが裏目に出てしまった。中盤に選手がどっと増えた割にフィットする選手が出てこなかった。

2016/17はイニエスタが怪我がちなシーズンだった。シーズン開始早々に1ヶ月の離脱があり、クラシコでなんとか戻ってくるものの、その後は慢性的な怪我に悩まされた。

その隙間を埋める選手がバルセロナにはいなかった。補強によって中盤の選手がたくさんいるのにもかかわらず、だ。ここに重なってくるのがアルダの長期離脱であり、ラフィーニャの終盤戦での離脱だ。

イニエスタの次の即戦力ならアルダかなあという感じがあったが、アルダも怪我で長期離脱してしまう。そもそもアルダはバルセロナに所属してもう2シーズン目だが、怪我とペナルティーで試合数は少ない。今シーズンでアルダはフィットしたいところだったが、怪我でそれは叶わなかった。アルダは一方で、リーガではなくトーナメント戦の国王杯では素晴らしい働きだった。

ラフィーニャバルサのシステムが変わってから中盤でかなりいい仕事をしていたが、良くなってきたときに怪我で離脱してしまった。相変わらず怪我に泣くイメージの強い選手である。

 

痛かったアレイシュの離脱

サイドバックはシーズン前にアウベスとモントーヤドウグラスが去ってしまった。結果的にフィットしていないアレイシュ・ビダルとユーティリティーなセルジ・ロベルトしかいない。

そこへきて、ようやくフィットしてきて得点もあげて波に乗ってきたアレイシュ・ビダルが怪我での長期離脱。右サイドバックはセルジロベルトのみで回すことになってしまった。セルジ・ロベルトの疲労も考慮して、全く本職でないアンドレ・ゴメスやマスチェラーノを止む無く右に置いた時もあった。

カンテラ出身であるセルジ・ロベルトを中盤でも使えるというタイミングがなかったのが悔やまれる。パスの回らない中盤で今のセルジ・ロベルトならどうなるのか、単純に見てみたかったというのはある。

今シーズンはこの辺りの、組み合わせの難しさにもどかしさがあった。予期せぬ怪我が多かった。ここへ、技術は劣っていてもバルサ哲学を理解しているカンテラーノがもう少しいればなあと思った。それに加えて、当然、監督の指揮も欲しかった。

 

中盤飛ばしてしまう問題とブスケツの不調

この中盤の選手をどうするかという問題と同時に、中盤を飛ばしてしまうという問題があった。前線で異次元のプレーを見せるメッシ、スアレスネイマールに任せてしまえば点を取れて勝てるという方向に露骨にシフトしていった。

卵が先か鶏が先かわからないが、この問題は大きいし、来シーズンも引きずる問題だろう。この辺は新監督の腕の見せ所である。

中盤がなかったせいか別の要因か、今シーズン序盤はブスケツが不調だった。攻撃時にはほとんどボールを触らないということもあった。

僕がここ5〜6年みている限りではブスケツは一番調子が悪かったシーズンと思う。常に安定したプレーを見せていたこれまでのシーズンとはちょっと違っていた。特にシーズン前半は影が薄かった。ただ、終盤にはきっちり持ち直していたし、それによってチームとして中盤のパス回しが復活していった。

後半数試合のイニエスタブスケツのショートパスの絡みにメッシが降りてきてポゼッションというスタイルがやっぱりバルサだなと思ったが、これをどう次に伝え、新戦力も交えて今後も持続させていくかが課題である。

 

疑惑、運、金?

上の記事に書かれていることに本当に共感した。ここで抜粋してみたい。

バルセロナ陣営からすると優勝を逃した原因は、「今季は優勝するために必要な安定感が足りなかった」とイニエスタが語った点に尽きますが、それでも結果的にレアル・マドリードとの差は3ポイントのみで、優勝を逃した原因を10項目挙げるとしたら前述の「正ゴールキーパーの争いの欠如」の代わりにバルセロナファンは「審判の誤審」を挙げるでしょう。

特にアウェイのベティス戦ではゴールラインを1メートル通過したゴールが認められず、ビジャレアル戦でもブルーノのハンドが見逃されました。一方でレアル・マドリードイエローカードやレッドカードを見逃してもらっている判定が多く、ホームでのマラガ戦でのラモスのオフサイドのゴールや、今回のアウェイのマラガ戦でも2ゴール目のベンゼマのゴールがオフサイドだったことが明らかになっています。

そうだ、優勝できなかったといっても勝ち点差は3ポイント。直接対決では優勝したレアル・マドリードに優っているバルセロナ

そう考えるとあのベティス戦の誤審はやりきれない。

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完全に入っているこれが、誤審されていなかったらシーズンはどうなっていただろう?どうにも悔やまれる判定である。 

 

僕はレアルの試合は見ていないが、レアル側にはオフサイドのゴールもあった模様。

レアル・マドリードの判定による追い風で特に記憶に残っているのは、印象の悪い退場をしたネイマールが3試合出場停止処分という特別に重い処分だったのに対し、同じように印象の悪い退場をしたセルヒオ・ラモスは通常の処分しかなかったことだ。

まあ判定のことはバルサに向いた判定も多かっただろうし(最終節のアルバが倒れたPK判定はさすがにありえない。メッシは外したけど)、言い始めるときりは無い。人間が肉眼でその場で判定していることだ。それがドラマを生むこともある。

papimaro.velvet.jp

 

おわり

来シーズンに期待するのはやはり中盤のパス回しの復活だ。ポゼッションサッカーを復活させて欲しい。縦に速いサッカーばかりしていたから選手たちの消耗が激しく、怪我人が続出したのではないかと思う。

あとはネイマールの玉離れの悪さを何とかして欲しい。今シーズンを救ったのはネイマールのドリブルであるのは間違いないことだけど、もう少しジョルディ・アルバを生かして欲しいと思う。

バルセロナにとっては寂しいシーズンになったが、残る国王杯は確実に獲得してシーズンをきっちり締めくくって欲しい。

 

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