【クレイジージャーニー】孤高のハンター片桐邦雄。猟師としてのこだわり、「罠猟」とは?

先週の『クレイジージャーニー』がとても面白かった。今回は狩猟に人生を捧げる孤高のハンターを特集。

ギャラクシー賞を受賞した「リヤカーマン」の回並みに文化的に価値のある放送であったように思う。

 

孤高のハンターのこだわり「罠猟」

狩猟歴45年、御歳65歳の孤高のハンター片桐邦雄。この人は狩猟のスタイルにこだわりがあった。

僕らがイメージする狩猟というのは猟銃で獲物を撃ち捕らえるものだ。この辺は最近では『山賊ダイアリー』という狩猟漫画があったりして意外と身近に感じていたりする。

しかし片桐の狩猟では猟銃は使わないらしい。猟銃で撃ち殺してしまうと、血抜きがうまくいかなかったりするので、獲物の肉の味が落ちてしまうのだとか。

片桐は、山に罠を仕掛けて獲物を生け捕りにするという極めて原始的な方法での猟をしている。

片桐は料亭を営んでいるらしい。つまり罠猟にこだわる理由は、自身の料亭で山の幸として美味しい肉を振る舞うためなのだ。なんとあの漫画の『美味しんぼ』にも登場したことがあるらしい。

 

罠を仕掛けるだけだから、猟銃での狩猟より簡単そうに思える。罠を仕掛けてあとは待つだけ。非常に合理的で手間がかからなそうだ。猟銃の方が技術が必要なかんじがする。

けれども、罠量は当然そんなに生半可なものではなかった。罠猟では、罠にかかって生きたままの鹿や猪をまた改めて捕らえなけらばならないのだ。そして生きたまま捕獲して持ち帰り、絞めて肉にする。

この”生きたまま捕獲する”という生け捕りの過程が心に迫った。

 

命を食べるということ

片桐が考案して作り出したという罠もすごかったし、罠場への目利き力や設置の過程など驚きの連続だったが、最も印象に残ったのは獲物を捕らえる瞬間だ。

 

とある場所に仕掛けた罠にオス鹿がかかっている。逃げようと必死でもがいている。罠に引っかかった前足は血がにじんで赤くなっている。

ここに片桐は躊躇なく向かって行き、まず鹿のツノを掴む。そして次にガムテープで鹿の顔をぐるぐる巻きにして視界を奪う。

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本当に、その辺のコンビニにでも売っていそうな普通のガムテープを生きた動物にぐるぐるまきにする片桐。なんとも衝撃的なシーンだった。

「クゥーン、クゥーン」とまるで餌をねだる飼い犬のように、何かを訴えるような鹿の鳴き声が耳に残る。

 

ツノを掴んで捕らえた時には鳴いていた鹿も、視界を奪った後は静かになる。鹿は、目を見えなくすることによって恐怖感がなくなるらしい。おとなしくなる鹿。

生きている動物をまるでモノのように、梱包するかのように扱っていることに衝撃を覚えたが、これは獲物に恐怖感を与えないようにという片桐の最大限の配慮であるらしい。

 

片桐の料亭の解体場で四肢を捕らえられ吊るされた鹿。こうして30分ほどで食肉処理がされる。

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ついさっきまでは動いていた動物が、あっという間に肉の塊になった。僕らが日常的に食べている肉も、こうした過程を経て僕らの食卓に届いているのだ。

食べること、生きることを改めて考えさせられるシーンだった。

 

おわり

こうして出来上がった肉は、食肉処理のスピードの速さによって鮮度が保たれ、とても美味しくなるのだという。臭みもなくさっぱりしていて柔らかく美味しい肉なんだとか。片桐の料亭は大繁盛だった。

最後に片桐の言葉を書いておきたい。

この頃は動物愛護の観点から可哀想と言われる方がいますけども、みなさんが食べているお肉も必ず命あるものですから、誰かが何らかの形で潰してお料理に使っている。

私は山からの恵みは大切に頂く。最後まで責任を持ってね、感謝しつつ食べてあげる。そういうことが大切だと思います。

 

 

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