【アメトーーク】読書芸人でカズレーザーが紹介していた文字のない絵本『アライバル』を読んでみた

ショーン・タンというオーストラリアの絵本作家の『アライバル』という絵本を読んだ。

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僕はアメトーークの読書芸人でカズレーザーが紹介していたので知った本だ。

読書芸人で紹介されていた本は、どの本も面白そうでどれも読みたくなったのだけど、中でも『アライバル』は大人の絵本で、文字のない絵本誰にでもお勧めできると紹介されていたので特に気を引かれ買ってみたのだ。

 

アライバル

内容(「BOOK」データベースより)

新たな土地に移民した者が、その土地で生まれ変わり、新生児のように成長していく。そこには過去の自分を捨てなければならない辛さと、新しい人生を歩むチャンスを手にした幸せとの両面がある。それをまるでサイレント映画のように一切の文字を使用せず表現した、究極の文字なし絵本。

この絵本を読む前は、「大人の絵本、文字なし」ということで絵画集のようなものを想像していた。そしてそういうものは絵に込められたメッセージを読み取るのが難しい。そもそも絵本も読まないし、自分に物語が理解できるか少し不安があった。

けれども、そんな心配は必要なかった。この絵本はただ絵が並ぶのではなく、漫画のようにコマ割りされていたのだ。多いところでは1ページにつき12コマもある。

というわけで動きがあり流れが目に見えるので、漫画に慣れている僕はすんなりその世界に入ることができた。

 

やはり文字はない。さらに絵も白黒というか、セピア調で鮮やかな色使いはない。というわけで情報量はとても少ない

これが白黒の無声映画のような雰囲気を醸し出している。落ち着いた世界観だ。

この落ち着いた世界観と物語のシンプルさ、情報量の少なさで、没入感が非常に高い。世界観に浸れる。

 

内容はあらすじの通りだ。言ってしまえば移民の物語。言葉にするとそれだけで足りてしまう。ドラマチックな展開もなくどんでん返しもない。シンプルな物語だ。

しかし、この物語を読むと強烈に伝わってくるものがある。それは優しさとか思いやりとか助け合いとか言われるものだ。この物語は優しさに溢れている。

言葉にしてしまえばなんてことないが、この世界に浸りながらこのメッセージを受け取ることで深い感動がある。

最後は絵は特にいい。素晴らしいエンディングだ。

 

不思議なもので形作られた『アライバル』の世界。SFのようでいてそうじゃない。不思議な生き物、建造物、食べ物。これらが形作る世界観も魅力的だ。

たしかに、誰にでも勧められる絵本だなと思った。この絵本を読んだ後は、誰もが人に優しくできるはずだ。