どうすればモテるか、どうすれば儲かるか/THE YELLOW MONKEY再結成によせて

「どうすればモテるか、どうすれば儲かるか」、結局のところ僕の行動原理の根幹はこれなのかもしれない。家でひとり寂しくお酒を飲んでいるときに、ふと、そう考える時がある。

これは90年代に活躍した日本のロックバンド、THE YELLOW MONKEYの「TVのシンガー」の一節である。

 

THE YELLOW MONKEYといえば

THE YELLOW MONKEYといえば、日本において稀有な存在のロックバンドだった。ライブをやって黒字になるミュージシャンというのはイエモンだけ、と言われていた時代があった。

アリーナ級の動員を誇るバンドというのは、演出に凝るものだ。宣伝効果や熱心なファンのためのサービスという意味合いで、赤字前提で、ものすごい演出を施し、大きな会場でのライブをやるものだと聞いた。

そういった規模で活動しているバンドのうち、THE YELLOW MONKEYだけはシンプルに音楽を演奏するライブを行っていたため、黒字のライブになっていたようだ。

イエモンも派手な衣装や鮮やかな装飾をバックに演奏していたりするのだが、演奏を重視しているライブをやっていた。

 

申年だから再結成

そんな、日本を代表するロックバンド、THE YELLOW MONKEYが再結成するというニュースがあった。申年ということで再結成だとか。。。なんか吉井さんらしいような(笑)ともかく、嬉しい限りである。

realsound.jp

5月からツアーを敢行するようだ。オフィシャルのウェブサイトにアクセスすると、インストが流れる。

音出ます!>>THE YELLOW MONKEY | ザ・イエロー・モンキー オフィシャルサイト

ここに歌が乗っかるんだろうか。イエモンらしい16ビートだった。

 

 

TVのシンガー

この記事のタイトルにした一節が出てくる「TVのシンガー」はTHE YELLOW MONKEYの6枚目のアルバム「SICKS」に収録されている曲だ。

このアルバムは最高のアルバムだ。イエモンを知りたいなら聞けというようなアルバムである。ボーカルの吉井さんも最高傑作と語った作品だ。

 

その収録曲である「TVのシンガー」は、自分たちの体験を皮肉った歌だ。まさにタイトルの通りである。大衆向けに歌を歌う、広く浅い存在という感じだ。

歌詞には、

真っ白なイメージ 真っ黒な腹

とか

キレイな顔ですね 素敵なスタイルね
エライ人気ですね

と皮肉っている。
最後には、

ブラウン管で会いましょう
お会いしましょう

お会いしましょうと連呼する。自分たちのことを歌っているのだ。大きくなりすぎたロックバンドの宿命のような悩みを全力で皮肉っている感じがある。


そんな曲の中で最後のサビ前にメロディーが変わり(ブリッジとかCメロとか言うところ)、

頭の中は常に性的な

欲望だらけ 毎日ずっとずっと

どうすればモテるか どうすれば儲かるか

という一節が出てくる。これは散々TVのシンガーを皮肉って歌った後に、どうしようもなく出てきてしまった本音というようなニュアンスで歌われる。それでいてもはや、人間の本音を言っている。本音というか、本能だ。

きらびやかな世界を生きている(ように見える)ロックスターも人間だ。本能はある。僕のような腐った人間が思うことと、同じようなことも思ったりするのだ。

イエモンがまだ活動していて、この曲を聞いていた当時は共感したかしなかったは覚えていないのだが、今になってもたまにメロディーと共に思い出される一節だ。

 

 

もう、ブラウン管のない時代に突入している。再結成のツアーで、僕の大好きなこの「TVのシンガー」はどのように歌われるのだろう。この曲は事実上のラストライブでも歌われた名曲だ。きっとまた歌ってくれるだろう。