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「初めて買ったCDはなに?」っていう話題は今後無くなっていく

音楽 考え事

僕が自分を自分として生き始めた思春期、90年代真っ只中。Jポップ全盛の時代だった。大きな話題の一つとして音楽があった。ミリオンセラーが毎年のようにあって、音楽が盛り上がっていた時代だ。

 

初めて買ったのはミスチル

小学校の高学年から思春期にかけて、僕が大好きだったのはMr.Childrenだ。初めて買ったCDはシングルの「名もなき詩」で、初めて買ったアルバムはその「名もなき詩」も入っている「深海」だ。好きになったのはもっと前だったけど、初めて自分のお金(お小遣いを貯めただけだろうけど)で買えたのがコレだった。

「12曲くらい入っている3000円もするCDがあって、それはアルバムっていうんだ」などと知り、少し大人になったような気がした。アルバムって思い出の写真をまとめた本って思っていたから。その呼び名は不思議な感覚だった。

アルバムを買い始めると、プラスチックのケースに入って、オシャレな装丁が施されたCDが揃っていく。それを並べて眺めるのが好きだった。コレクションが揃っていくような感覚だ。もちろん音楽として聴くのが第一だけど、モノとして増えていく感覚に幸せを感じていた。

 

やさぐれ期のミスチルが好き

90年代は音楽業界が全盛で多くのミュージシャンがテレビに出て、CDは売れ、大金持ちであり、ヒーローだった。

そんな時代にテレビで流れるポップソングは、愛だの恋だの歌ったものがほとんどだった。僕はそういう歌はどれも紋切り型に見えてつまらなかった。歌詞が似通っていて、内容に個性がないのだ。

そんな中で、僕の心に響いたのがMr.Childrenだった。Mr.Childrenはどこか斜に構えていて、メロディーのカッコよさもさることながら、難しい言葉を歌詞にしていてカッコよく思えた。(まあ「名もなき詩」の一つ前のシングルが「シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌」だったり、デビュー曲は「君がいた夏」だから愛だの恋だのも歌うバンドでもあるのだけど。)

今改めて当時の「深海」の頃のMr.Childrenの映像を見ると本当に斜に構えていてちょっと笑ってしまう。今のMr.Childrenからは想像できない感じがする。

今は社会のためにボランティア活動もする前向きなバンドという印象がある。ただ、今も昔も一貫して音楽にはストイックだと思う。

今を思うとあの頃のミスチルは「やさぐれ期」だ。

 

初めて買ったCDはなに?っていう話題

よく「初めて買ったCDってなに?」って話をすることがあると思う。テンプレートの話題の一つとしてあると思う。もっと上の世代の人なら「初めて買ったレコードって何?」になる。そんな話題が、CDが売れない時代に思春期を過ごしている今の子には、もう成立しないのではないだろうか。

ダウンロードで音楽を聞いている若い人も多いと思う。でも、「初めてダウンロードした曲ってなに?」ってなんか違うような気がする。ダウンロード=決済システムの簡素化=便利=重みがない=思い入れがない=覚えていないってなる気がする。

音楽に触れ合う機会としてダウンロードはないすると、youtubeだ。でも、初めてyoutubeで聞いた曲なんて覚えてないだろう。それは僕ら世代で言う「初めてテレビで聞いた音楽は?」と同じ感覚だろう。

音楽が無料同然になったのが当たり前の世代には、「初めて手にした音楽って何?」なんて話題は成立しないのだろう。

 

 

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