海を目指す3人の男女のロードムービー/「ヴィンセントは海へ行きたい」

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いつか録画した映画を見た。2010年の映画で、ドイツ本国では大ヒットしたというロードムービー、「ヴィンセントは海へ行きたい」だ。

 

ヴィンセントは海へ行きたい - Wikipedia

2010年度のドイツ映画賞において最優秀作品賞に選ばれた他、脚本も担当した主演のフロリアン・デヴィッド・フィッツが最優秀主演男優賞を受賞するなど、数々の賞を受賞している。

<ストーリー>
トゥレット障害で入院中の青年が、亡き母の「海を見たい」との遺言を叶えようと母の遺灰を持って患者仲間と施設を抜け出し、母の思い出の地・イタリアの海に向かう旅を描いたロードムービー

 

3人の男女が突発的に海を目指す、後先考えず出る旅。それだけで魅力的だ。3人は最初は別に仲がいいわけでは無い。その旅の途中でお互いの障害を知り、笑い飛ばしたり、真剣に語り合ったり、お互いを理解していく物語だ。


最高のロードムービーだった。こういう映画においては綺麗な映像が胸を打つ。素敵な音楽とともに映し出される美しい山々、その空気の綺麗さまでも伝わってきそうな素晴らしい映像だった。

そんな映像に心奪われながらも、映画のテンポが良かった。難しいところもなく見れた。重くなりがちなテーマだけれど、笑いあり、爽快なシーンありで楽しかった。


優しさの形はいろいろある。海へと旅する3人は、社会で普通には生きていけない障害を持っている。そんな3人だからこその優しさを映し出している。言葉にしない、口にしない優しさを感じた。

時には口論になるし、血を見たりもするけれど、最後には優しさと思いやりがあった。なにより笑顔がいい。俳優陣の素直な笑顔に惹かれた。

痛みを知っているからこそ、人に優しくできるということが自然と心に染み渡ってきた。


こんなにいい映画なのに、日本に入ってきていない映画だというのが驚きだ。ドイツの最優秀作品賞まで取っているのに、なんでなんだろう。

心に残る優しさを感じるロードムービーだった。

 

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